地元開幕!シン様の神戸9クルーズ(2009.4.5)


今年からスタートした関西独立リーグ。我が故郷の神戸にもオリックス・ブルーウェーブ以来のホームチームである『神戸9クルーズ(ナインクルーズ)』が誕生した。

そもそも阪急ファンには、ブレーブス→ブルーウェーブへの名称変更と西宮→神戸への移転は、阪急との約束をオリックスが破ったとして評判が極めて悪い。しかし私は名称はともかく神戸移転が決まったときには大喜びしたことを覚えている。やはり、生まれ故郷に球団があるのは嬉しく、喜ばしいことだと、私は考えている。

しかもコーチに私が宇宙一の打者と信じて疑わないシン様こと村上信一師が就任とあれば、応援するしかない。京セラドームでの開幕戦は平日だったので行けなかったが、神戸での初めての試合は日曜日であるので、久々に親の顔を見なければという口実も作り、参戦することにした。

一年半ぶりにスカイマークスタジアムに到着。まずは正面のグッズ売り場で当初から購入予定の関西独立リーグのイヤーブックと神戸球団の帽子を購入。他にもなんかないかなと見ていると、背番号の書かれたストラップがあった。どうせ17番の吉田のしかないのだろうと思っていたが、色んな番号のがありそうである。少しは期待してストラップを漁ると、なんとシン様の00番のもあるではないか!

即、購入。

同行のアーサー青龍師も購入。店の人によれば、吉田以外の番号のものは二個しかないとのことで、全宇宙のシン様ファンには申し訳ないが、今日は我々で買い占めである。次の機会にみんなも買って携帯に付けようぜ!

球場に入りしばらくするとノックの時間になりバットを持ってシン様登場。内野はもう一人の衣川コーチが担当なので外野に向かう。私もその姿を追う。
しかし外野に着いてみるとシン様は知らん間にバットをグラブに持ち代えているのだ。もしかして現役復帰か!と、かなり期待してしまったが、ノッカーと外野手の間の中継役をしているだけであった。

そうこうしている間に両チームの監督コーチ選手紹介。神戸は各人がマイクの前で一言言わされる。最初は慣れないせいかギャグを言ってすべったりもしていたが、徐々に普通に言えるようになってきた。選手のあとは首脳陣にも出番があり、我らのシン様は、「現役を終えたこの球場にまた戻れて嬉しい!」というような話をされた。この球場で再びシン様を見られて私も嬉しい!

今日の相手は明石レッドソルジャーズ。一戦一勝だがリーグで唯一の負け知らず。監督の北川氏は元近鉄の選手であるが、実は高校の大先輩であり、現時点では私の高校からNPB入りした最後の人であり、そうあり続けるのは間違いない。オカンと同じ今年68歳だが、ノックも自ら行うなど、まだまだ若々しい。元阪神の山本重政氏と元南海かつ元落合記念館職員の山田勉氏がコーチ。試合前の始球式にはリーグの最高顧問であり神戸にあった頃のオリックス球団でも采配を振るわれた我らの石毛が登板!打者は全くの私服で登場したブライアント。ラルフには現役時のような当たりでぜひぜひ駅まで飛ばして欲しかったが届かず。石毛が西武の寝巻きユニフォーム、ラルフが近鉄の16番ユニフォームだったら、場外だったか?

【スタメン】
明石:川咲高下堅道田中米田新川平良北山近藤百合
神戸:北村金城武田若林奥脇今井濱岡田中小野西川

他の独立リーグから移籍した選手も多数おり、神戸の先発投手の西川は昨年は高知でエースとして活躍した選手である。それなりのレベルにありそうなので、昨日の徳島のような試合にはならないのでは?と期待する。

その期待に応え両先発好投。無駄な四死球もなかったしテンポが良かった。まず明石が二本のホームランで三点先行。神戸はチャンスを作れどもなかなか生かし切れなかったが、二点差に追い上げさらに七回に二死満塁のチャンスを迎える。ここで明石はキャプテンでありリリーフエースの前田勝宏をマウンドに送る。

前田と言えば牧野塁とともに日本人初の160キロが期待された投手であるが、色々渡り歩いていることでも有名。日本の西武ライオンズ、アメリカ、中国、それに我々が昨年見に行ったイタリアのボローニャにもいたことがあり、昨年はアイランドリーグ長崎の監督代行までやっているのだ。

経歴というか経験値だけで抑えられそうな前田であったが、神戸の濱岡が見事にセンターに打ち返し、同点。結局そのまま九回で引き分けとなった。因みにこの濱岡、あとで名鑑みたら元ブレーブスだ。

引き分けに終わったがヒーローインタビューとして中田監督、濱岡と客が望んでいるということで出番のなかった吉田が登場。吉田えりについては賛否あるが、客を呼ぶ必要のある独立リーグとしては、アリなのでは?

独立リーグ恒例の試合後のお見送りでシン様に殺到しようと思っていたのだが、なかったのは残念。

これだけの試合ができれば、前途は暗くはない。今日投げた両チームの投手以外が出たときにどんな試合ができるのか、遠く埼玉から注目していきたい。

【余談】
地元開幕戦ということで、マスコットのカモメの愛称が発表されるはずだったが、知らん間に決まってたようだ。私も応募したが残念ながら落選みたい。

考えたのは『神一(しんいち)』であった。神戸が一番、との熱い期待を込めての渾身の一撃であったが・・・。親しみを込めて神ちゃんと言われてしまうと、昔王子動物園にいたチンパンジーと同じになることもマイナスだったか。さすがにあのマスコットでは、「シン様」とは呼べない。

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