モノレール跡と福良ファイターズ@姫路(2007.5.12)



福井からの出張の帰途、大型連休で行けなかった神戸の実家に立ち寄ることにしたのだが、昼間に戻っても仕方がないので、数ある?選択肢の中から、姫路まで足を延ばすことにした。理由は、珍しくイースタンの、しかも福良ハムの試合があることだが、かつて姫路駅から球場ちかくまで運転していた市営モノレールの遺構が残っているので、せっかくなので散策しようと思ったからでもある。

このモノレールは、私が生まれる前に博覧会が目的で開通したが、その後は客足が低迷し、わずか8年で実質廃止に追い込まれたという、悲劇の路線である。さらに悲劇的なのは、廃止に追い込まれてからも路線跡というか橋桁を中心とした遺構が結構残ってしまっているということである。

まず姫路駅から西南へ十分くらい歩くと、とあるマンションにたどり着く。これは、元々はモノレールの大将軍という駅である。モノレールの駅の上がマンション、下が今は休業してしまったがホテルという画期的なつくりで、ビルの真ん中をモノレールの線路がぶち抜いている。実際にモノレールがここを走ってくる姿はどんなにかっこよかったのだろうと、道端でマンションを見上げながらおっさんが妄想にふけってしまう。
ちなみにこの大将軍駅は、姫路駅に近かったこともあり晩年は開店休業状態だったらしい。

続いて球場方面に歩く。このあたりは橋桁が結構残っており、そこに止まっているカラスが物悲しさを増幅させる。橋桁を撤去するのも費用がかかるので、こうなってしまったらしい。


このモノレール、駅は姫路駅と大将軍駅と終点の手柄山駅のみであった。球場の近くにある手柄山駅は、いまは緑の相談所という施設になっているが、レンガつくりにツタが絡まったなかなかおしゃれな外観だ。駅跡そのものの中を覗くことはできないが、今もモノレールの車両が眠っているのである。見てみたいものだ。

手柄山はさすがに山だけあって景色はいいし、モノレールが今も運転しておれば、「モノレールに乗って野球観戦」というなかなか楽しいことができたのに!




モノレール跡探訪のあとは姫路球場にてイースタンリーグの試合観戦。読売は毎年、ほぼ100%新聞勧誘目的で関西地区にて二軍戦を開催。今年は今日の姫路と明日の滋賀皇子山という2連戦である。相手が福良ハムといえども、さすがに行く予定はなかったが、福井への出張が入ったため、足を延ばすことにしたのである。

城は駅を挟んで反対側にあるので、明石のように球場から城が見えるわけではないが、手柄山の展望台は見える(笑)。そしてスタンドはなぜかバックネット裏だけ二層になっており、上層席はコンクリートむき出しとなっているものの、球場全体が見渡せしかも涼しい風が吹いてくるので、観戦場所としては最適。当然ここに陣取る。ちなみに外野にはいつも鎌ヶ谷で見掛ける応援のお兄さんが、いつものよく通る声でいつものアンパンマンのテーマで尾崎を応援。兵庫県出身の尾崎はおそらく後輩であろう少年たちからも声援を受ける。

試合はハム吉川、読売上野の先発。一回に読売坂本のツーランで先制、結局そのまま終了した。

吉川は今年の高卒ドラフト一巡目の左腕。六回2失点で負け投手とはなったが、切れのいい球を投げ、少なくとも四球で自滅するタイプではなく、今後も期待できそう。同じドラいちの坂本に一発打たれ、その後の打席で意識してストレートの四球を出してしまうあたりの精神面が課題か?

今日は相手投手上野も他のリリーフ陣もよく、引き締まった投手戦であり、見ていておもしろかった。打線爆発は、鎌ヶ谷で期待したい。

写真は試合後のベンチ前ミーティングでの福良監督。そんなきびしい口調ではなかったが、指示はきっちり守ろうよ、みたいな話をしてた(あくまで推測)。
あと球場の風景と、珍しく代打で駒居テッペイが出てきたので撮影してみた。

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