本当に最後の広島市民球場! カープOBオールスター(2008.12.6)


9月に最後の広島市民球場での観戦をし、もう行くことはないだろうと思っていたが、12月にカープOBオールスター戦が開催されることとなった。特にカープ贔屓というわけでもないが、なぜか条件反射的にチケットを購入し、飛行機や宿もあっという間に抑えたのであった。


羽田から飛行機に乗ると、広島の天気は小雪、気温はマイナス二度という衝撃的アナウンスが流れる。実際、広島空港に降り立つと、先週の仙台かと思わせる寒さで、小雪も舞っている。年輩の方が多いOB戦ゆえ、開催が心配されたが、ブログを見ると何とか開催されるようで、ひと安心。


球場に着くとそれなりの人だかり。過去の名シーンやユニフォームの展示を見たあと、OBオールスター戦記念グッズの列に並ぶことにする。


15分程度並んで購入を許されたのであるが、ストラップや写真たてやDVDなどが並ぶなか、ある一つの商品が目に付いた。それは過去の名選手の写真が載ったトランプであった。長谷川良平師などすでに亡くなられた方や、OBオールスターに出場しない方もカードになっており、いつ遊ぶのか?ろいうことを除けばいい記念品だと思ったので購入。ちなみに相方はOBオールスターグッズというわけではないが奥田民生デザインの赤いTシャツを購入し、私がいただくことにわーい(嬉しい顔)


球場入り口で本日のプログラムと市民球場の土の入った小瓶をいただきスタンドへ。すでにかなりの客で埋まっており、何とか三塁側下段に席を見つけて落ち着く。市民球場の三塁側は日陰となり、めちゃくちゃ寒い。また、席と席との間は、やっぱり狭い(笑)。


着席してほどなくして試合前イベントとしてホームラン競争が開始。コージ、キヌの両巨頭の他、高橋ヨシヒコ、なぜか達川といった面々。現役時代もホームランバッターであった両巨頭はスタンドインの期待もあったが、コージ師はフェンス前で失速、キヌ師は左翼ポールギリギリの当たりがファールになるなど、0本という結果に。そしてヨシヒコ師も0本、達川師に至っては台本通りかどうかは知らないが練習スイングで腰をやってしまいノムケンと交代、その急遽出場したノムケン師も0本で終了。結局際どい当たりを放った衣笠師が観客の拍手によりチャンピオンに選ばれた。


メインの試合は、阿南監督率いる広島チームと、古葉監督率いるカープとの七回制で行われた。約60名のOBが両チームに分かれ、カープがセリーグ初優勝した昭和50年(日本シリーズで我が阪急ブレーブスに全く勝てなかった年でもある)のユニフォームを着用している。


まず最初に魅せてくれたのはハギさんこと萩原康弘選手。先日の東京ドームでのマスターズリーグでも見所十分であったが、今日もやってくれた!強打者ひしめくカープの五番ライトで堂々の先発出場し、四番コージ師がチャンスで凡退したあときっちり先制タイムリー!その後の守りでも達川師のライト前の当たりをすばやく一塁に送球してライトゴロに仕留めるなど、もしかしたらMVPはハギさんか!と思わせる大活躍!


しかしやっぱり今日の主役はMVPに選ばれた高橋慶彦選手。カープのOBとして公の場に出場するのは久々と思われ、場内の歓声も一番人気。昔懐かしい「一番ショート」で登場し、打っては3安打、走ってはホームスチールを敢行、守っては一塁へスリーバウンドの矢のような送球、その他大野投手との掛け合いなど、すべての面で大ハッスル!この日市民球場にいたすべての人で一番喜んで、楽しんでいたのはヨシヒコ!


その他では無難な投球を見せた元阪急の白石投手、ヒット以外で2打点を挙げるなど相変わらず渋い働きの木下店長、130キロを超えるストレートを投げ込む大野投手、代打で登場した古葉監督など見所満載。野球以外では四回終了時に「それ行けカープ」をレコードに吹き込んでいるとおぼしき歌手の方が赤いジャケットを着てそれ行けカープの熱唱!気候は寒かったが、寒さを感じさせない楽しい時間でありました。


市民球場は今年で終わりだが、市内に新市民球場ができるし、カープは広島にある。現役を退いても帰るところがあって旧交をあたためることができ、何年も経ってもファンにも見てもらえることができるのは何と幸せなことか!と、白石投手の投球を見ながら思ったのであった。


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