よみがえる!西鉄ライオンズ展とSAGA県野球初体験(2008.9,15)

試合前日は福岡・天神の三越で開催されていた「よみがえる西鉄ライオンズ展」を見る。

展示そのものは、例の3連覇関連が中心である。これらの年は、シーズン・日本 シリーズともだいたい逆転で西鉄が優勝となるのだが、そこに向けて展開される 彼らの人間くささがたいへん興味深かった。また、従来、西鉄ライオンズを振り 返るものとしては、三原監督、大下、中西、豊田そして稲尾というところで終了 となるのだが、今回は通好みの代打のスペシャリストであったらしい花井悠を紹 介する展示もあり、タダではあったがかなり内容の濃いものであったといえる。

個人的には、「優勝を決めた西鉄ライオンズナインは寝台特急はやぶさで福岡に 戻る予定」という記事が最もツボにはまった。実際に寝台特急に乗っている写真 もいくつかあった。 因みにこれは、西鉄創立100周年記念行事の一環である。在阪の某H社、創立何 年かはしらないが、やれるものならやってみろ。多分やらないだろうし、やった としても、かつて所有していたBチームではなく、その後子会社となったTチー ムの展示をしそうだ。

さて、九州では福岡と長崎に球団があるアイランドリーグであるが、福岡球団は鳥栖で数試合開催する。私の行き甲斐の一つである「全都道府県で野球を見よう!」にとっては、佐賀県での観戦の絶好のチャンスである。と言うわけで福岡県の北にある相方の実家から電車で二時間かけて参戦することにした。

鳥栖は佐賀競馬の最寄り駅ということもあって二回ほど来たことがあるが、駅前は相変わらず寂れている。その駅前通りをまっすぐ歩いて20分ほどで球場に着くはずだが、我々の他には球場に向かって歩いている人は皆無。大変不安になったが、スコアボード上に旗がはためいているのを発見しまずは安心した。
球場の近くまで歩み寄ると、グランドへの門が開いており、そこに少し侵入してスタンドを見渡すと、試合開始まで30分前なのに本当に数えるほどしか人がいない。それでも、グランドでは選手が練習をしている様子だったので、また少し安心した。

千円也を払ってスタンドへ。こじんまりした球場だ。右中間には長崎本線の線路があり、たまに特急かもめとかが走り去って行くのも趣がある。しかしスタンドには客はまばら。試しに数えてみると32名と、かつてのロッテ対阪急もびっくりの人数であった。幸い、試合開始時刻に近づくにつれ徐々に増えはじめ、実数百人程度でプレイボールを迎えたのであった。

今日の試合は福岡レッドワーブラーズ対香川オリーブガイナーズ。後期シーズンもあとわずかの中、両軍とも首位と2ゲーム離された状況。前期優勝している香川はともかく、福岡は負けた瞬間シーズン終了、である。

しかし試合は客の少なさのせいもあるのか、そんな緊張感を微塵も感じさせない、ダラダラしたものとなってしまった。

両軍投手とも、ツースリーまでいった挙げ句四球ということが多く、攻撃陣もそれでランナーを溜めるが走塁ミスもあって点取れず、という繰り返し。三回までで1対0ながら一時間半(怪我の治療による10分程度の中断はあったにせよ)、そして試合終了までは三時間半もかかってしまった。我々も半ばからはチーム関係なく打って試合が進行すれば拍手、という観戦スタイルに。

特に投手はコントロールが悪いというよりは気持ちの問題が大きそう。ここでこの状態ではNPBなど絵に書いた餠である。曲がりなりにもチームの手本となり目標となり得ている群馬・富岡のような存在も欲しいところ。長崎・井場がそうなのかは良く分からないが。
個別選手では福岡球団にいる陽チョンソの兄貴が少なくとも弟よりは安定した守備を見せたり、香川の渡辺俊介と言われる塚本が登場したりしたが、大きく目に付いた選手はおらず。

結局観客は362名と発表。実数はもっと少ないだろう。福岡球団はNPBとフランチャイズが被る初めてのケースとして盛り上がりなどにひそかに注目していたのだが、試合内容のお粗末さを差し引いてもこれでは厳しい。地元自治体とマスコミを巻き込むことが不可欠であるが、それがうまくできてないというよりは、不可能なのではないか?来年開幕の関西リーグでは、福岡以下の偏重地域での開催なのでこの点は大変心配だ。

終電の時間は迫っていたが、試合後に福岡森山良二監督、深谷・稲嶺両コーチにサインをいただき帰還。森山監督はわざわざサインの背番号を今の80から現役時の31に書き直すというサービス?ぶり。なんだかんだ言っても、これがあるから来年もアイランドリーグ見に来ようと思うのだ。来年こそ、試合の中身に期待したい。


2008年のあしあと
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