奈良と和歌山は昔紀和代表でひとまとめだったんだよ!(2010.9.11)


今年2回目の全県野球観戦の旅は、せんとくんに沸く?奈良県。

奈良県は近鉄沿線でもあるため、かつては大阪近鉄バファローズが二軍の試合やOP戦を毎年開催していたと記憶するが、オリックスには開催する理屈は奈良県出身である米村コーチ感謝デーくらいしかないため、ここ数年はプロ野球の開催がない状態が続いた。しかし今年、どういうわけか阪神タイガース二軍戦が橿原で開催されることとなったのである。阪神戦は正直気が向かないが、次はいつ開催されるかわからないので、参戦せざるを得ない。因みに橿原では、先週のド平日の夕方5時から、30人の観衆の中でのカンドクの試合という魅力的なイベントがあったようだ。

9月の二軍戦といえば、来期見ることができるかどうか微妙な選手の姿を目に焼き付けることが最大の目的であり、それは楽しみでもあり寂しくもあり、それが秋のやや冷たくなった風とあいまって何とも言えない気分になるのが恒例である。今年は残暑が厳しいこともあって、秋風どころか熱中症対策をしなければならない有様である。加えてウエスタンリーグでは贔屓の旧サーパス神戸が久々に優勝争いに絡んでいる状況の中でのライバルであるTとHの対決。Tは勿論であるが、所詮はウドの大木でしかない鳥越率いるHにも優勝させたくない。どっちも負けろというのが本音のところである。
というわけで今回は秋の二軍戦では異例の「暑い」「熱い」観戦となった。

大阪あべの橋から近鉄南大阪線で橿原神宮前へ。南大阪線に乗るのは目的が二軍戦観戦だったか某店での飲み食いだったかは忘れたが、いずれにせよ藤井寺に行った時以来で7,8年ぶりかと思っていたら、4年前に毎年恒例の高校時代の仲間との初詣で橿原神宮に行っていたのであった。当然ではあるがそのときは夜中だったし酔っ払ってたしで街の記憶は全くない。

橿原の球場は、橿原神宮前駅から歩いて5分の一等地にあり、今年の7月から、佐藤薬品スタジアムという名前になっている。当初は、相方がかつて東京ドームのバズーカでもらってきた象(サトちゃん)のTシャツでも着ていこうかと思っていたが、よく調べてみるとあっちは佐藤製薬で全く別の会社なのであった。あー着てこなくて良かった。

さて試合である。本来は一軍の優勝争いに加わってなければならない新垣と杉山の両先発投手とも調子は悪く、暑い中で見てる方も大変疲れる試合であったが、李兄弟?(机浩と杜軒)のタイムリーで3点を先行したHをイクローその他のタイムリー等でTが逆転、そのまま勝利して新潟行きに3歩位近づいた格好だ。

個人的にはH村松が代打で登場、その他三瀬とのトレードで入団した清水将海や吉川元浩などの姿を見ることができたのは良かったが、Hでは独立リーグ出身で期待している柳川と堂上、Tでは金村暁や西谷がおらず、心配ではある。

試合後はその村松とか、田口正徳コーチといった相変わらず偏った人選の面々の写真を取りつつ、試合途中で屋根のある席にお誘いいただいた残党氏とリー氏(どうもありがとう)と別れ、近鉄特急に乗り込んで次の目的地に向かうのであった。


近鉄特急であべの橋に戻ったあとは、先週に続きラグビートップリーグ、トヨタ対コカ・コーラ戦の観戦。

会場の最寄り駅である阪和線の鶴ヶ丘駅を降りると、ピンクの服を着た集団がゾロゾロとこちらに向かって来る。良く見るとニッポンハムと書かれた服を着ている人も見受けられ一瞬驚いたが、長居スタジアムで開催されたサッカーのセレッソ戦の終了とかち合った模様。ラグビー会場はとなりの小さいほうの競技場である。

その競技場、今年からキンチョウスタジアムと名乗っている。キンチョールとかでお馴染みのあの会社である。多少緊張しながらスタンドに入る。

グランドでは前座としてトップリーグの下部リーグであるトップウェストの試合が行われていたのでしばし眺める。さすがに知っている選手はいないだろうと思っていたら元NECで日本代表の主将だった箕内がいたのにはビックリ。

観戦を前半で切り上げ入場門まで戻り、先週同様選手と握手してピンバッチを受けとることに。トヨタのバッチをなぜか二個もらえたり、コカ・コーラは選手じゃなくスパイダーマンみたいなマスコットと握手したりと、多少おかしなこともあったが、無事に3、4チーム目をゲット。全チームまでの道のりはまだ長い。

さてラグビーは番狂わせが少ないスポーツと言われている。接触プレーが基本で精神的にタフさがより求められるため、実力的に弱いチームが先に疲弊してしまう、というのがその理由らしい。先週のゲームは2強と呼ばれる東芝と三洋の対戦だけあって実力伯仲、現に最後のワンプレーまで勝敗が判らなかったところであった。

しかし今日は前評判ではトヨタがかなり優勢なのではないか?と思われ、試合開始早々からトヨタが一方的にトライを重ねる。これは100点くらいいってしまうのではないか?と思われたが最終的にはその約半分で終了。コカ・コーラもトライを1つ取ったし、後半は頑張ったのではないか?

トヨタはサントリー、神戸製鋼あたりと2強に続く第2グループを形成する存在だが、先週はそのサントリーにも勝ったし、来週神戸製鋼に勝てば第1.5グループに浮上し、2強との対決が大変楽しみになりそうだ。個人的には私と名前が一文字しか違わないセンターの山内貴之選手に期待する。

奈良県に野球を見に行った翌日は、20時前の関空発の飛行機に乗れば良いのでほぼフリーである。

選択肢としては
(1)神戸の実家に戻って親の顔を見る。
(2)どこかで野球観戦。因みに関西では独立リーグが東大阪、大東、和歌山県上富田で開催。四国まで足を伸ばせば、ウエスタンリーグが高知、アイランドリーグが徳島県三好と香川県志度で開催。
(3)阪神競馬

があって大変困ったのだが、(1)については6月に続きヨメを置いて1人で野球観戦ツアーとなると何を言われるか判らないので却下(笑)。(3)はあくまでも雨が降ったとき用に考えていたので、やっぱりというか予想通り野球になってしまった。

というわけで(2)の数多の候補から、紀州レンジャーズをまだ見たことがないということで和歌山行きを決断。上富田の球場は最寄り駅から徒歩44分、しかも電車が2,3時間に1本しかないので、大阪市内からレンタカーを借りて出陣。

さて、せっかく車を借りて和歌山を訪れるのであれば、かねてから一度行きたいと思っていたところに行こうと思う。それは

「落合博満野球記念館」

文字通りオレ竜の数々の栄光の品々が展示されている記念館である。オレ竜自体は別にファンでも嫌いでもないが、オレ竜嫁やオレ竜息子の品々もあるらしいということや、とんでもない僻地にあるということで、以前よりかなり行きたい度が高かったのは事実である。僻地というのがネックではあったが、和歌山県に一旦入れば、函館から丸1日がかりで行った、奥尻島にある佐藤義則投手の記念館よりは楽勝だろう、と考えて決行することに。

実際に行ってみると、高速道路は田辺までしか通っておらず、その後約100キロを下道で行くという、かなりの苦行ではあった。しかし、車窓の熊野灘のすばらしい景色に感動し、地元企業である「紀洋石油」「紀洋建設」といった看板に思わず笑ってしまううちに、クジラの町である太地町に到着した。クジラの町なので、大洋ホエールズシャツを着ているのはいうまでもない。

太地町の高台にそびえたつ落合記念館。しかし駐車場には車が1台もなく、入場ゲートにも係員が1人もいない。中に入っていくと、残念ながら係員が登場してしまい、2千円という大金を徴収されてしまった。

記念館はオレ竜の東芝府中から中日(監督)時代にもらったトロフィーや写真(パネル)の展示が主。その他に噂どおりオレ竜嫁の油絵やオレ竜息子のガンプラなども展示されていたが、北海道のよっさん記念館のごとく長時間楽しめる昔の新聞スクラップやビデオや、長崎県佐世保の城島記念館のごとく当時のスカウトの名刺、といったネタものはあまりなかったのが残念であった。

阪急ブレーブスものとしてはやはり同郷の先輩である山田久志投手関連の展示があるだろうとは思っていたが、2ショットのパネルの他には殿堂入り記念キャップがあった。阪急最後の年の帽子に上部が白いというもの。初めてみた。かなり目だたないところに展示してあったのが惜しまれる。

展示の最後ではオレ竜のユニフォームを着てパンイチの金色のオレ竜像と記念撮影ができるコーナーがあった。係員が近寄ってきて、「読売のもあります」「中日のもあります」などと私が全く興味を示さないユニフォームをお勧めしてきたが、そんなの、『LOTTE 6』しかあり得ないだろう。というわけで、オリオンズ帽子とロッテユニを着て記念撮影をし、記念館をあとにしたのであった。

来た道を100キロ戻り、上富田町へ。

試合はカンドクの紀州レンジャーズ対神戸9クルーズの試合である。13時開始に対して球場に着いたのが15時前であったので、試合はすでに6回になっており、当然無料入場。

今年カンドクの試合は2試合見ているが、その2試合がいずれもド平日のデーゲームであったこともあり、今日の試合が一番賑やか。観衆の発表では165人と、前2試合とはケタが違う。但し実際には50人いたかどうかであったことは内緒だぜ。

試合は紀州5点リードで迎えた9回表、いきなりここまで好投してきた先発投手を紀州が交替させたところから試合が動き出し、神戸が4点を返して尚も満塁。しかし最後は内野ゴロであえなく終了となった。

個人的には独立リーグは首脳陣専門の出待ちが試合と並び二大娯楽(笑)。紀州の石井毅(元西武というより元箕島高校)監督、河埜敬幸(全力疾走)コーチは少年野球指導があったのでひとまず神戸の池内豊(元阪急)監督、山崎章弘コーチ(元読売だが鎌ヶ谷にもいたことがある)にサインをいただく。池内監督に「今日は惜しかったですね」と声をかけると、「まあ、最近負けばっかりやししゃーないですわ」とかなりサバサバした答えが返ってきた。

石井監督と河埜コーチを待っても良かったが退屈になりそうなので野球教室終了を待たずに退散。途中、高速道路の大渋滞で一般道に下りるハメに。一般道で箕島高校付近を通ったので降りて吉井のまねでもしようかと思ったが、そんなことをしていて飛行機に乗り遅れてはシャレにならないので思いとどまり、何とか無事帰還


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