マスターズリーグと大井川鉄道(2005.11.5)
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この週末はマスターズリーグの大阪対名古屋が開催される。私はどうしても村上眞一が見たかったので、わざわざ浜松まで駆けつけることとした。
東京駅から特急東海1号で静岡まで。いつもの鈍行に比べれば遥かに楽であり、2時間で静岡へ。そこから鈍行で浜松には昼前に到着した。浜松市営球場は、市の北部にあって、浜松駅からバスもあるようなのだが、せっかくなのでローカル私鉄の遠州鉄道に乗る。

遠州鉄道は浜名湖の東側を走るローカル私鉄であるが、初乗り100円、電車は12分毎に運転されており、車両も赤いしゃれたものであった。なかなかの鉄道である。ちょうど12時発の電車で6つ目の上島という駅で降り、そこから10分強歩いて球場に到着する。

中に入ると、まだ試合開始1時間以上前ということもあり客は少なめ。しかしグランドでは大阪ロマンズの選手が練習中である。福本・山田両巨頭に加え、村上眞一、本西、南牟礼・・・。今年も彼らのプレイを見られるのかと思うとワクワクしてしまう。一方の名古屋軍も、一発屋デカ・渋い稲葉の他、野中が加わっている。練習中では、福さんとデカのツーショットや、福さんにトスを上げる村上眞一とか、本西と南淵の元ロッテ・青波OBのそろい踏みなど、練習の時点でおなかいっぱいである。

そうこうしているうちに名古屋軍の選手によるスタンドでのサイン会が始まった。名古屋軍は、中日OBが中心ということもあり、それほど多くのカードを持ってきているわけではなかったのだが、それでも南淵・権藤博の各氏にサインをいただいた。そして野中には、阪急カードを出そうか迷った末、台湾時代のカードにサインをいただくことに。野中には「こんなカードあるんですねぇ」とえらい感心されてしまった。最後に稲葉にマスターズ選手名鑑にサインをいただき終了した。おなかが更に膨れた。

試合は名古屋・西本聖、大阪・村田辰美という両エースの先発。阪急OBの活躍は以下。

(福本豊)一番DHでスタメン。いきなりヒットを放ち、その後も逆転のお膳立てとなる送りバント!打撃では信頼できそう。
(本西厚博)三番右翼でスタメン。打っては二安打、守っては終盤三塁に入り無難な守備。相変わらずシブイ!
(村上眞一)六番二塁でスタメン。三安打三打点の大活躍。これからは「シン様」と呼ぶことにする。
(南牟礼豊蔵)七番左翼でスタメン。追加点となるタイムリーで勝利に貢献。トヨゾウが外野にいるだけで投手も心強いのでは?
(山田久志)登板なし。しかし9回裏のピンチに山崎慎太郎を激励にマウンドへ。やはりかっこいいです。
(高橋智)サポートプレーヤーゆえ、途中出場。今年は光山も入団し、「大型44番」コンビでの一発を期待。

(野中徹博)途中登板。2回4失点。速球は走っていたが変化球が決まらず。入団したときの読売オープン戦を思い出してしまった。
(稲葉光雄)9回裏同点のチャンスとなったため、10回に備えてベンチ横で投球練習。投げるのを見たかった。

その他では地元出身ということで山内和宏が登板、2回無失点に抑え、見に来ていた親戚らしき人に手を振って応えていた。

試合は最後山崎慎太郎が押し出し四球を出すなどで非常に緊張感あふれる展開となったが、5対3で大阪勝利。MVPはシン様ではなく、同じ村上でも隆行だった。試合後はその村上隆行とモーヤンにサインをいただき、浜松駅に帰還。

すでに試合でおなかいっぱいであったが、せっかくなので夕食はうなぎとする。駅近くのうなぎ屋「あつみ」で白焼うな重を注文。薬味で食べる鰻は美味ではあったが、まだまだ私にとってはコテコテの蒲焼の方が好みかなと実感した。


05110601浜松まで来て日帰りとはもったいない。しかも紅葉の季節である。というわけで、今日は大井川鉄道に参戦し、渓谷の紅葉鑑賞を楽しむこととする。


浜松駅から1時間程度東に戻った金谷駅から、まずはSLに乗車する。大井川鉄道は、しっかり動けるSLを数台持っており、それを1つのウリにしている。今日も3往復運転されるが、いずれも満席である。
今日の機関車はC11という形式であり、それに昭和10年代に作られたという茶色の客車が連なっている。なかなか味のある車両だ。テーブルに備え付けのJNRの灰皿と栓抜きが懐かしい。

車内では、SLおばさんと称する方が沿線案内とかグッズ売り込みとかで大忙し。あげく自作と思われる「SLの歌」を生で歌いだし、車内が大爆笑に包まれる。その一方で車窓の大井川は、川幅は大変大きいのに対して水の流れは小さくなっており、かつてしばしば氾濫し住民を苦しめたとは思えないくらいのんびりした流れである。また、沿線では踏切待ちの人や茶畑の人、あげく露天風呂からもみんなSLに手を振っており、この地域のSLの対する思いを感じた。05110602


1時間程度SLを満喫したあと下泉という駅で降り、次にやってきた昔京阪の特急で使われていた電車で千頭駅に向かい、そこからは更にトロッコ列車で奥に向かっていく。これは、箱のような赤い列車を後ろから汽車が押していくというスタイルである。更に途中の急坂の区間では、アプト式と呼ばれる歯車を使って急坂を登る線路を使っており、専用の機関車が更に後ろに付いて山を登っていくのである。このあたりは紅葉が一番の見ごろ。いくつかの人工ダムとかそれに架かる鉄橋と、自然の象徴ともいうべき紅葉が、なぜかマッチしている。少々寒く、雨も降ってきたが、みんな窓を開けて自然と戯れている。


ぼんやりしていると2時間弱で終点の井川に到着。ダムの町であるが、そもそもこの鉄道は井川のダム建設用資材の運搬のために作られたものなのである。これから、渡し舟でダムを渡っても良かったが、雨が強くなってきたので、残念ながらバスで静岡に帰還することとする。

色々な列車に乗って自然を満喫。なかなか優雅な秋の休日であった。

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